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官能小説 肥満熟女の園
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「ふふ・・電話の声では、もう少し弱々しい感じの方だと思っていましたわ。・・けど、身体の方は私が想像した通りよ和枝さん。まず合格だわ」

黒田松子は斉藤和枝の側まで来ると、和枝の横に立ち乳房を腕に押し付けて来る。
上目遣いで和枝の瞳を眼鏡越しに伺いながら、ゆるりとした動作で腕を伸ばし、和枝の突き出した腹部に手を乗せる。
自然過ぎる松子の動作に、和枝は拒否するタイミングを失い硬直していた。

「ご、合格って?」

「和枝さんはこの倶楽部に入りたくって来られたのでしょう?。当倶楽部のメンバーは、様々な条件をクリアされる特別な方だけにしかなれないのよ。・・女性メンバーは特に厳正な審査を受けて頂くわ。第一条件は熟女である事・・、本来なら身分証の生年月日を見せて頂かなければいけないのだけど、和枝さんにはその必要が無いみたいね。第二条件は肥満である事。これも本来なら体重計に乗って頂くなどするのだけど・・、和枝さんは大丈夫よ。文句なし完全に条件を満たされているから」

誉められているのか貶されているのか。
和枝の二大コンプレックスを初対面の松子が評価した。
評価を行う松子自身が和枝同様の肥満熟女であればこそ許されるのだろうか。
和枝は恥かしさで手に力が篭る。

しかし和枝は、身体の事で普段感じている恥かしさと今感じている恥かしさが違う種類であるとも思った。
和枝がこれまでの人生で数多羞恥して来たが、それに根本的に欠けていたもの、和枝は照れていた。
此処では熟女である事と肥満である事は拒絶されない。
それどころか求められているのだ。
和枝は、自分でもただ無駄な物であり、出来るなら取り除きたいと考えて来た人並みを超越した皮下脂肪に存在意義がある事を知った。

松子は和枝の表情を見ながら、和枝の心情を読み取っていた。
そして和枝の肥大腹部に乗せた手を離さず、円を描く様にゆっくりと腹肉を撫でる。

「・・ハァ・・ァァ」

これだけで和枝は吐息を漏らしてしまった。
和枝はボディタッチに飢えていた。
普段の自分であれば、自分の身体が他者に触れる事に大変な嫌悪と拒絶を示すだろう。
上司に肩へ手を乗せられでもしたら、手を避ける様に立ち上がり一礼して席を外す。
しかしこの時、和枝の中では一般的な女性とは違う心理が働いている。
何かしらの理由で自分に触れた者。その相手に、自分の醜い身体を触れされ、嫌われたくないという心理だ。
もちろん和枝の心の内を知らない相手は、以後和枝が嫌がると思われる行為をして来てはくれない。

しかし松子の場合、和枝の醜い身体を承知の上で、進んで肥満の代表箇所である腹を摩って来ている。
和枝は、自分の肥満を拒絶しない相手からのボディタッチを拒む理由が無かった。
ついつい自分からお腹を突き出してしまう。

「とっても素敵なお腹よ和枝さん。女の私でもこれはほっておけないわ」

松子は和枝の耳元に甘い台詞を吹き込む。
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